肝臓が疲れると‘自律神経’はどうなる?


肝臓疲れが全身に及ぼす影響を、ここまで「上半身」「下半身」と2つの面 からお話ししてきました。

肝臓と血流の関係は最近テレビなどでも見かけるので、ご存じの方は多いと思います。ただ「そのことがいかにして全身と関連し合っているのか」という見方は、いまだにされていないようです。

ここでお話しする3つ目の流れは、一般 的にはさらに知られていないことです。まずこの下の図をご覧下さい。

【自律神経バランスと各臓器の関係図】

自律神経には交感神経と副交感神経があり、どちらかが働くとどちらかは休むというシーソーのような関係になっており、それぞれが担当する内臓は決まっているのです。そのシーソーがうまくいっているのが、この上「自律神経バランスと各臓器の関係図」です。

それでは下図(1)をご覧下さい。

仕事や人間関係などのストレスが交感神経を緊張させることはよく知られていることですが、その交感神経の緊張が長く続くと、交感神経で活発に働く性質を持つ心臓、卵巣、子宮に過度の興奮、緊張をもたらします。

その場合、逆の副交感神経で活発に働く性質を持つ胃や肝臓、すい臓、腎臓、腸などは、その働きを抑えられてしまいます。

胃や肝臓、腸にとっては副交感神経がアクセル、交感神経がブレーキとなり、心臓、卵巣、子宮にとっては交感神経がアクセル、副交感神経がブレーキとなるのです。

この状態が長く続くと、動悸や生理痛、胃痛、便秘などの土台となってきます。

ストレスが強すぎて、仕事場でも自宅でも、昼も夜も常にストレスを感じ、交感神経のアクセルを踏み続けている場合、心臓、子宮などは休む暇もなく緊張し続け、逆に胃や腸はブレーキを踏み続けられているため、食べ物が中に入ってきたとしても、満足に働くことができないのです。

逆を考えてみましょう。下図(2)をご覧下さい。

副交感神経のアクセルを踏み過ぎている場合は胃や肝臓、腸は常に過度に緊張・興奮し、心臓、卵巣、子宮などはその働きを抑えられます。

この状態で起こりやすいことというと、胃は働き過ぎて胃酸過多、腸は過敏になり下痢、心臓がうまく働けないので疲れやすく、卵巣からは排卵がうまく行われずに、不妊の原因となったりします。

さらに、肝臓は働き過ぎて疲れ果て、分解・解毒機能が低下、アトピーなどにもつながりますし、さきほどの神経ネットワークを介して気管支を間接的に過敏にさせ、喘息を起こしたりします。

これらのような場合、病院では胃が痛ければ胃薬、生理痛がひどければ鎮痛剤、不妊であれば排卵誘発剤etc.という具合にそれぞれを単独で扱うことが多いのです。

しかしここまで「上半身」「下半身「自律神経」と順に、そのバランスを崩すもととなっている要因を探ってきてお解りのように、調子の悪いところを個別 に扱うよりも、その流れのポイントである肝臓を整えたほうがずっと近道なのです。

 

いよいよ次に、その肝臓を元気にする「生活習慣」を考えてみましょう。


 

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